シャムセ・タブリーズ詩集› 抒情詩 223 ← 前へ · 次へ →

シャムセ・タブリーズ詩集 · G223 · 13 対句

غزل شمارهٔ ۲۲۳

魂の楽師はどこにいるのか、と詩人は呼びかける。その呼び声に応える神聖なる愛は、人間の誓いや後悔をすべて薙ぎ払う圧倒的な力を持つ。この愛の前では、この世の権力も富も色褪せ、他のどんな薬も効かない。詩人はこの愛に完全に身を委ね、言葉を超えた真実を、愛そのものに語らせようとする。

このガザルは、魂を揺さぶる楽師への呼びかけから始まり、神聖なる愛(عشق)の絶対的な力を讃える詩です(beyt 1)。詩人は、愛の前では人間の誓いや決意がいかに無力であるかを告白します(beyt 2)。愛は、大地に生い茂る後悔(توبه)を雑草のように刈り取ってしまう力強い存在として描かれます(beyt 3)。なぜなら、後悔が束縛であるのに対し、愛は山のような波を起こす大海原であり、決して縛られることがないからです(beyt 4)。詩人は愛に直接語りかけ、その眉間のしわを解くようにと、親密な関係性を示します(beyt 5)。この世のすべてが色褪せて見えるほど、愛の御業だけが完璧で詩人の心に響くのです(beyt 6)。愛する者の美しさが太陽のように昇るとき、万物が「我らが主よ、なんと素晴らしい」と声を上げます(beyt 7)。その愛の海の塩水には、渇きをさらに募らせるような甘美さがあり、水そのものさえも渇望させるほどです(beyt 8)。あらゆる病に薬があるが、この古えからの愛の病だけは薬がない、と詩人は述べます(beyt 9-10)。真の貧しさ(الفقر)を誇りとする者は、王冠や王座といった世俗的な権威に目をくれることはありません(beyt 11)。真理の庭園が世界に広がっているのに、なぜ毒草を食む必要があるのか、と問いかけます(beyt 12)。最後に、詩人は語るべき言葉で満ち溢れながらも、表現することの限界を感じ、残りは愛する者自身に語ってほしいと、詩を締めくくります(beyt 13)。

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各対句のページで、その翻訳、解説、難解語を読めます。

  1. G223:1 کجاست مطرب جان تا ز نعره‌های صلادرافکند دم او در هزار سر سودا 魂の楽師はどこにいるのか、その呼び声の雄叫びで幾千もの頭に、愛の熱狂を吹き込む者は私の魂を掻き鳴らす音楽家はどこだ。その一声で、数えきれない人々の心に、抗いがたい愛の狂おしさを植え付けてくれるはずなのに。
  2. G223:2 بگفته‌ام که نگویم ولیک خواهم گفتمن از کجا و وفاهای عهدها ز کجا 言うまいと誓ったが、やはり言おうこの私と、誓いを守る誠実さとが、どこで交わるというのかもう愛については語るまいと決心したが、やはり語らざるを得ない。私のような者に、そもそも誓いを守るなどということができるはずもなかったのだ。
  3. G223:3 اگر زمین به سراسر بروید از توبهبه یک دم آن همه را عشق بدرود چو گیا たとえ大地一面に、後悔が芽生えたとしても愛は一息に、そのすべてを草のように刈り取ってしまうだろうもし世界中の人々が過去の過ちを悔い改めたとしても、愛の力が一度現れれば、その決意はすべて雑草のようにあっけなく根絶やしにされてしまう。
  4. G223:4 از آنک توبه چو بندست بند نپذیردعلو موج چو کهسار و غره دریا なぜなら後悔は束縛のようなもの、だが束縛を受け入れぬものがある山のごとき波の頂きと、大海原の誇りが後悔は人を縛る鎖のようなものだが、愛は、山のように高くそびえる波や、誇り高き大海原のように、いかなる束縛も受け付けないからだ。
  5. G223:5 میان ابروت ای عشق این زمان گرهی‌ستکه نیست لایق آن روی خوب‌، از آن باز‌آ おお愛よ、今あなたの眉間には、一つの結び目があるその美しき顔には似つかわしくない、どうかそれを解いておくれ愛よ、あなたの眉間にしわが寄っている。その美しいお顔には不釣り合いだ。どうか機嫌を直して、その結び目をほどいてほしい。
  6. G223:6 مرا به‌جمله جهان کار‌ِ کس نیاید خوشکه کارهای تو دیدم مناسب و همتا 全世界の誰の業も、私の心を楽しませはしないあなたの御業こそが、ふさわしく、比類なきものと知ったからこの世の誰が何をしようと、もはや私の心は満たされない。なぜなら、あなたのなさることだけが、完璧で私にぴったりだとわかってしまったからだ。
  7. G223:7 چو آفتاب جمالت برآمد از مشرقز ذره ذره شنیدم که نعم مولانا あなたの美という太陽が、東から昇ったとき一つ一つの原子から、私は聞いた、「我らが主よ、なんと素晴らしい」とあなたの輝く美しさが太陽のように現れた瞬間、世界のあらゆる微細な存在から「ああ、我らが主の栄光よ」という賛美の声が聞こえてきた。
  8. G223:8 حلاوتی‌ست در آن آب بحر زَخّارتکه شد از او جگر‌ِ آب را هم استسقا あなたの荒れ狂う大海の水には、ある種の甘美さがあるそのせいで、水自身の肝さえも、渇きを覚えるほどにあなたの愛という大海の水は、飲むほどに渇きを増す不思議な甘さを持っている。その魅力はあまりに強く、水そのものですら渇望してしまうほどだ。
  9. G223:9 خدای پهلوی هر درد دارویی بنهادچو درد عشق قدیم است‌، ماند بی ز دوا 神はあらゆる痛みの傍に、一つの薬を置かれたが愛の痛みは古くからのものゆえ、薬なきままに残された神はどんな病にも治癒の方法を用意された。しかし、愛という病だけは、天地創造以来のものであるため、癒す薬が存在しないのだ。
  10. G223:10 وگر دوا بود‌ این را‌، تو خود روا داریبه کاه‌گل که بیندوده است بام سما‌؟ もしこれに薬があるとして、あなた自身はそれを許すだろうか藁と泥で、天の屋根を塗り固めることなどできようか?仮に愛の病に薬があったとしても、あなたはそのような治療をよしとするだろうか。それはまるで、広大な天を藁と泥で塗り固めようとするような、愚かで不可能なことだ。
  11. G223:11 کسی که نوبت الفقر فخر زد جانشچه التفات نماید به تاج و تخت و لوا‌؟ 「貧しさこそ我が誇り」という調べを魂が奏でる者に王冠と王座と旗に、何の関心があろうか?預言者の言葉「(霊的な)貧しさこそが私の誇りである」を真に体得した者は、世俗的な権力の象徴である王冠や王座、軍旗などに少しも心を動かされない。
  12. G223:12 چو باغ و راغ حقایق جهان گرفت همهمیان زهر‌گیاهی چرا چرند چرا‌؟ 真理の庭園や牧草地が、全世界を覆っているというのに毒草の中で、なぜ彼らは草を食むのか、ああ、なぜ?神の真理という豊かで美しい庭が世界中に広がっているのに、なぜ人々はわざわざ虚偽や俗事という毒草を求めて彷徨うのだろうか。
  13. G223:13 دهان پرست سخن لیک گفت امکان نیستبه جان جمله مردان بگو تو باقی را 口は言葉で満ちている、だが語ることは不可能だすべての男たちの魂にかけて、残りはあなたが語っておくれ私の口は言いたいことで溢れているが、この真実を言葉にする術がない。だから、聖なる求道者たちの魂に誓ってお願いする。どうか、語り得ないこの先を、あなた自身が語ってください。

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